こんにちは。虚兎です。
前回は江東区にある四神像の1つ、朱雀(すざく)像のある江東区最南端の若洲公園を目指し、荒川をひたすら南下。
しかし道が途中で途切れ、志半ばで断念。
帰りにあんぱんとコーヒーを買いました。と言う話でした。
今回は朱雀像に会う前に、四神像の少し気になる部分をライトアップしていこうと思います。
これを見て頂けたら、もう少しだけ今回の四神シリーズが楽しくなるとかならないとか。
もくじ☟
青龍
東方を護る龍神
大蛇のごとく身体をくねらせる伝説の龍神です。「青」の字が入っておりますが、中国では「緑」の意味らしく、つまりは我々が想像する最もオーソドックスな龍と言う事になります。
さてこの青龍像、よく見れば手に銀色の玉を持っていますね。
何やらぴかぴかとしてとても綺麗ですが、大切な物でしょうか?
如意宝珠(にょいほうじゅ)
龍がその手に持つ玉の事です。
サンスクリット語でチンターマニ。
チンターとは「思考」マニとは「玉」。
願いを叶える玉だそうです。
他にもこの珠は如意珠。如意摩尼(にょいまに)とも呼ばれます。
我々のよく知る如意シリーズでは、西遊記のお猿である孫悟空の武器、如意棒(如意金箍棒にょいきんこぼう)がありますが、こちらは長さは変えられても願いを叶える力は無さそうです。
ちなみに如意宝珠はまん丸ではなく、玉ねぎのように先端がとがっています。
欲しいな。入手方法は?
海に住む伝説の怪魚、又は竜王の脳から手に入れる事ができるとされます。
手に入れる?どう…えっ?倒すんですか?
それが無理な方は全国のパワーストーン屋さん、通販各社などでも購入可能。
※効果の程はわかりません。
白虎
西方を護る神虎
金色に輝く爪と牙を持つ、白き神の虎です。
その長い首のせいか、残念ながら虎に見えませんが、白虎とは伝説上の生き物であり、いわゆるホワイトタイガーとは違います。
四神における白虎
画像検索をしてみれば、多数の白虎に出くわします。
ラ○ウに首をもがれたやつみたいな筋骨隆々の絵や、擬人化された女の子など。
一体どれが本当の姿なのでしょう。
7〜8世紀に作られた円墳で、石室には天文図や四神、十二支像などが描かれてあることで有名です。
そこに描かれている高さ24.3センチ、幅41.7センチの白虎は細い身体に長い首をもつ姿で描かれております。
つまりあの像、あれであってるんです。
しかも肩にある羽や、顎の後ろあたりから出でいる
立て髪のようなもの、前足を開いて前に突き出している様から、尻尾が後ろ足に絡まっている姿まで忠実に再現したものなのです。
※ポーズや特徴は似ているのですが、キトラ古墳の絵と同じかと言われれば、全体的にやや違います。
月と白虎
正直、子供ならトラウマになりそうなあの「顔」ばかりに目がいきがちですが、勇気を振り絞って目をそらし、足元をご覧下さい。
白虎が四肢をついている大地。あの見覚えのあるクレーター。
そう、月ですね。
なぜ足元に月があるのか。
これに関しては、おそらく対極図のように光と闇。陰と陽。
太陽の沈む方角である西を、太陽の反対と言う意味で月を配置したのではないかと思います。
これは裏付けがあるわけではありません。
たぶんそうだろうなと。
玄武
北方を護る神亀
さて。こちらに関してはもう言いたい事だらけです。
なんとか正気を保ってがんばりましょう。
まず。なんででしょうね。翼って。
四神の玄武と言えば亀の姿をし、その尻尾が蛇になっておられるもの。
白虎像はあれだけ忠実なのに、玄武像は羽の生えた3段重ねの亀。
何というご乱心。
一体、何があったと言うのでしょう。
しかも1番上にいるテンションの高い子亀、その背中にご注目。筒状の物体が見てとれます。
羽だけでなく武器まで搭載されているのかと思いきや、水の噴射口。
噴水の役割も果たしているため1日4回水が噴き出します。
そんな大役を任せられればテンションも上がりますよね。
玄武ではない?
そもそもこの四神像。設置年にかなりの開きがあります。
年代順に、
玄武像? 平成4年
青龍像 平成9年
朱雀像 平成18年
白虎像 平成27年
最初と最後では23年の開きがあり、23×365と言う単純計算だとしても8395日の差。
本当にこの四体、最初からの計画なのか疑問が残ります。
こちらをご覧下さい。
“亀戸副都心の促進を願って“
「はね亀」
亀戸の亀も、親亀、子亀、孫亀揃って促進を
願って大空に向かいはばたいています。
「ロケット館」
この地が、未来を結ぶ発射基地として、展開
される事を願っています。
1992.4.1 江東区
そう。実はこの亀は「はね亀」と言う名前なのです。
亀戸(かめいど)発展のモニュメントと言った所でしょうか。
恐らく後になって神様に出世したのでしょう。
もともと玄武ではないので、尻尾が蛇ではないと言うわけですね。
そして最大の謎である羽亀達が3段になっている理由も何となくわかります。
親子3代で亀戸(かめいど)の長い歴史を表しているのか、または過去、現在、未来といつまでも発展し続けていくようにとか…、
まぁ、そんなところでしょう。
おや?あなたも北方の守り神、玄武さんですか?
どうやら違うようです。
公園の守り神様でした。
ちびっこ達が楽しく遊べるよう守って下さっております。
朱雀
南方を護る神鳥
最後は朱雀像。翼を広げ、尾の部分から何かひらひらしたものが出ていますね。
朱雀像に関してはまだ現物を見た事がございませんので控えさせていただきますが…
画像で検索してみると、なにやら赤い孔雀のような感じですね。
さすが神の鳥と言わんばかりに美しい容姿をお持ちです。
朱(赤い)雀(すずめ)と書きますが、頭部はニワトリにも似ています。
トサカや、クチバシの下のひらひらも見てとれました。
しかしキトラ古墳の壁画では、鳥と言う割には肝心の翼を使っていません。
広げてはいるのですが、脚の角度を見れば、どうも走っているように見受けられます。
亀でさえ羽があるのに、壁画を描いた人物はなぜ肝心の神鳥朱雀を飛んでいる姿で描かなかったのでしょう。
何もないかもしれません。
しかし、虚兎には何か大きな意味があるような気がしてなりません。
1300年も昔にキトラの壁画を描いた人物は、後世の私達に何を伝えたかったのでしょうか…。
俄然、やる気の出た虚兎。新たに若洲公園を目指す決意を固めるのでした。
つづく